ついに終盤! NHK木曜時代劇「ちかえもん」“万吉意外兆大活躍”!

ただの狂言回しではなかった「万吉」


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NHK木曜時代劇「ちかえもん」
ついにあと放送1回を残すところとなりましたが、
注目度は上がる一方。
視聴率もじわじわとのびています。
制作側にとっては、嬉しい誤算?はたまた当然の結果?

ここにきて、第1回放送時から不思議な立ち位置だった
飴売りの青年「万吉」の活躍が
目覚ましくなってきました。

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なにかといえば主人公「ちかえもん」こと近松門左衛門に懐いて
付きまとってくる「不孝糖」売りの青年「万吉」

正直、なぜこの「万吉」役、青木祟高さんが
このドラマ「ちかえもん」の主演なのか、ちょっと不思議でした。
きっと隠された意図があってのことと思ってはいましたが…。


さて、「ちかえもん」、終盤に及び、怒涛の展開!
これまでの「ちかえもん」、ご覧でない方、
また、レヴューをお読みでない方は、こちらこちらで。


近松門左衛門作、名作人形浄瑠璃「曽根崎心中」
モデルとなる、「お初」「徳兵衛」の運命やいかに!?

三者三様女性の生き様



「ちかえもん」の登場人物
天満屋のワケあり遊女、「お初」早見あかり)。

同じく天満屋で「ちかえもん」が唯一馴染みの客である
売れない年増の遊女「お袖」優香)。

そして、「ちかえもん」の母親「喜里」富司純子)。

ドラマでは、それぞれが、頼りない「ちかえもん」松尾スズキ)や、豪商のドラ息子「徳兵衛」(別名「アホぼん」小池徹平)の周囲で“ 潔い生き方 ”を示し、際立っています。


「お初」は自分の父親のかたき、「平野屋忠右衛門」の息子、「徳兵衛」を、
仇討のために利用しようと籠絡。
まんまとこれに成功しますが、
「徳兵衛」のアホぼんならではの「ピュア」さに、
ついつい「本気」になってしまいます。

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しかしその後、「徳兵衛」の父親、「平野屋忠右衛門」岸部一徳)と、
自分の父親「結城角之進」国広富之)との確執の一部始終を「徳兵衛」に知られた以上、深追いは出来ぬと別れを決意。
「忠右衛門」から差し出された楼閣から自由になるための金子もきっぱり拒絶します。


「お袖」は、「ちかえもん」のことを「ジジイ」呼ばわりをしてはばからず、
何かにつけつっ込んではいますが、根は優しい娘。
「ジジイ」な「ちかえもん」を励まし、何くれとなく労ります。

そんな「お袖」「ちかえもん」は、第7話目にしてついにプロポーズ!

「近松門左衛門、51歳、プロポーズしてしもたぁ~!」

てなわけですが、
「お袖」はあっさり拒絶。
その断りの理由が健気。

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「アンタ、これから傑作書くんやろ、後の世に名を残す作家のセンセなんやろ。
そないな偉いモンが、ワテみたいなもんを嫁にしたらあかん!」


思わず突っぱねてしまった言葉とは裏腹に、心中まんざらでもなさそうな「お袖」

しかし「ちかえもん」、まだ新作も世に出してないのに、
「お袖」を身請けする銭はあるのか?
まったくもう、詰めが甘いんだからー。


「ちかえもん」の美しい母上「喜里」
この富司純子さんが良い。

富司さんは、現在放映中、フジテレビの「ナオミとカナコ」にも出演中。
認知症気味のセレブ未亡人を好演しています。

そこでの華やかで可愛らしく、頼り無さ気な奥様とは打って変わって、
背筋の伸びた、武家の挟持をきちんと保つ
息子思いの母親を演じています。

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「喜里」は、新作がなかなか書けない息子のことを案じつつも、
足手まといにならぬよう、郷里の越前へ戻る決意をします。

富司純子さん、女優の年齢をあからさまに言うのもなんですが、齢70歳!
世では、40代で「美魔女」などと持て囃してはいますが、そんなのまだ青い!

この富司純子さんにしろ、
同じくNHK BSで放送中の「鴨川食堂」出演中の岩下志麻さん(ナント、現在75歳!)にしろ、
お若い頃の美しさは言うまでもありませんが、
第一線で女優を生き抜いてきたその凛とした生き様が、
一挙手一投足に立ち昇ってきて、
女も惚れるその麗しさ。

富司純子さんのご主人は言わずと知れた梨園の名家、
七代目尾上菊五郎さん。
娘さんは寺島しのぶさんです。

富司純子さんは、70年代初頭まで、
東映の任侠映画「緋牡丹博徒」シリーズの、
「緋牡丹お竜」役で一世をを風靡しますが、
尾上菊五郎さんとの結婚のために、一時、芸能界を引退します。

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出展:www.toei.co.jp

ちなみに、「緋牡丹博徒」シリーズもそうですが、
東映任侠路線の映画、「仁義無き戦い」など、数々のヒット作を産み、
高倉健さん、菅原文太さんなどのスターを世に出した
名物プロデューサーが、富司純子さんの実のお父様、
故・後藤浩慈さんなんです。


話は少し脱線しましたが、
「ちかえもん」は、こういった、凛々しい女性たちから影響を受けつつ、
今まさに名作「曽根崎心中」を生み出そうとしているわけですが、
最終回を前にして、まだ一行も書いてはいない。

未だうだうだと「竹本義太夫」北村有起哉)相手に
悩みを聞いてもらっている始末。

この「義太夫」さんのアドバイスが泣ける。

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「当てようかて思わんでもええねん。わしらももうええ年や。人がどない思おうと己がこれや!ちゅうもんを、そいつを書いたらええねん!」

これまさに、脚本家、藤本有紀さんの心中を表しているのでは…?

そして「万吉」大活躍の兆し


「平野屋忠右衛門」がお上に内緒で商っていた「朝鮮人参」。

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「不孝糖」売りの青年「万吉」は、
その「朝鮮人参」の箱の中身を、
こっそり自分の売っている「不孝糖」とすり替えていました。

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このことが「平野屋」の没落を画策する
「黒田屋久平次」山崎銀之丞)の罠にハマった“ アホぼん ”「徳兵衛」の窮地を救うことに繋がるのか。

また、「万吉」がけしかけた、

「今生があかなんだら彼の世で一緒にならんかい!」

という言葉が、
「お初」「徳兵衛」に、
「曽根崎心中」の筋書きどうりの結末を迎えさせることになるのかどうか。


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どうやら話は一筋縄では語れない形相を呈してきました。

そもそも、この「万吉」は、いったい何者なのか…。

木曜時代劇「ちかえもん」
「平清盛」でも魅せてくれた脚本家、藤本有紀さんの鮮やかな手腕を、
最終回の“ 大円団 ”(あくまで希望)に向けて、楽しみに待つことにしたいと思います!